「いやいや,こういう興行ものはなかなか蓋を開けてみないと分かりませんよ」ある時藤本遊丸さん(泉笑会・パンセの会)がおっしゃてた言葉。確か二人ともゲストで呼んでいただいた会で,主催の方の「最近どうもお客さんが少なくて…」というお話に返された言葉。実際その日は遊丸さんの言葉通り,普段の倍近くのお客さんがお出でになり,「なるほどなあ」と感じ入った覚えがある。この言葉が今回のサウスロード落語ライブの最中,頭にふと蘇った。ただシチュエーションは全く逆だったが…
昨年一年間は毎回三十人近く来られる満員状態で,十一月のときには終演後「椅子どこかで借りてこないといけませんねえ」てな話をしていた。さて今回だが,結果を先に言うとお客様は開演時一人,二人目の衆朝さんの途中でもう一人お見えになり,計二人で終演とあいなった(ちなみに寝床の会は最後に必ず大喜利があるため,終演時高座には五人,つまり客席の2.5倍の人数がいた(笑))。確かに客入りのマイナス要因はいくつかあった。いわゆる「にっぱち」の二月,当日は結構強い雨が降っておりまた今回はファンの多い栄歌さんがお休みと,不安要素はあったがそれにしても…というのが正直な感想だった。何が原因か…それは今もよくわからない。とにかく興行ものの怖さを思い知った会でした。
ただ会の雰囲気自体は決して悪くなく(こういうとき不思議な一体感が高座と客席の間に生まれる),演者の出来も良かった。会長の「ねずみ」も気持ちのこもった一席で最後まで長い噺ながら最後までダレさせなかった,さすがの一席だったが,今回は何と言っても衆朝さんの「猪買い」!もの凄いハイテンション・ハイテンポの語りで,次の演者ながら客席の後ろで爆笑してしまった。そのテンションのおかげで僕も,「犬の目」をいつもよりも楽しみながらやれ,二人のお客さんそして客席で聴いて下さったチーフご一家にもよく笑ってもらえた。ただサゲ直前で噛んでしまったのが悔やまれる。それまでが良かっただけに画龍点睛を欠いた感あり。やっぱりツメが甘いなあ…
とにもかくにも寄席全体のレベルはかなり高く,ご来場頂いたお二人には楽しんで頂けたと自負してます。またチーフご一家の温かさも改めて感じた会でもありました。あとはお客様が次こそ戻って来てもらえるのを待つのみ!次回もメンバー一同頑張ります!!

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