
「うりゃ〜!
ギターから電波にのせて音ば飛ばしてるけん、こげん『ラーソーメン』の残りカスみたいな格好になってもケーブルが絡まらんバイ!
どげんよ?スゴかやろ?文明の力ばスゴかやろ?
今夜のオレは、どうにも止まらんバイ!」

「いいぞ!いいぞ!クスモッツ!
おさまビンビン、あそこはラディ〜ン!
もっと、やれぇ〜!
好きな事やれぇ〜!
思う存分やり尽くせ!」

「よっしゃ〜!
パッちゃん、あんたギター弾きんしゃい!
オレは歌うバイ!『Teenage Kicks』を歌うバイ!
どっかのイカしたDJの葬列でも流れていたらしいけん、今夜にもピシャリたい!

「ちょっとゴメンよ、クスモツ。
『Teenage Kicks』っつうのは、オリの意訳辞典によると『地団駄』ってニュアンスになっからサ。
こんな感じでステップ踏んでくれないと、そのニュアンスが英語圏外のキッズに伝わりにくいと思うんよ。
サビのトコでこんな感じでサ。
『アイ・ワナ・ホジュ・ワナ〜』って歌いながらサ。

「せからしかぁ!
気が散るけん、キサンはステージの隅っこば行ってチンマリ大人しくしてれば良かろうがぁ〜!次は『I'm Gonna Make You Mine』歌っちゃるぅ〜!」
「あっ、ハイ。わかりました。
いいろいろ言ってメンゴでゲス」

「いやぁ、楽しかった。あれ?タケちんは?
ステージの隅っこに行くのはトクちゃんで、ドラムのアナタはステージの真ん中でドンと居てくれないと何かスゥスゥして淋しかバイ。
いつからフロアに降りて叩いてるの?ちかっぱ不思議っちゃねぇ。
コッチあがってきんしゃい。写真に一切おさまっていないけん。
みんな、ホントありがとね」

「お〜い、タケマン、キンの字。
新しいギターにコイツ入れようぜ。
よく知らねぇケド、人気あるみたいだぜコイツ。
なんか、オリと気が合いそうな感じだしサ」

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