デッサンに限らずじっくり描きたいときには必要になります。腕で抱えたり机の上などに平らに置いて描いていると、画面そのものがゆがんで見えますし、描いた形のゆがみにもなかなか気付かずにいるものです。
形の正確な描写を求めるなら、画面は目とモチーフの間に視線に直角に立てておいて描くべきです。置き場所があるならデッサン用の室内イーゼルを求めればよいのですが、置き場に困るようならスケッチ用の折りたたみのものでも間に合います。木炭紙全紙くらいの大きさまでなら大丈夫です。
まず画面の高さを調節してください。モチーフを見た視線をそのまま水平移動して、画面の中央が見られる高さが一番よいのです。とすればモチーフとの間に立てたらモチーフが見えなくなりますから、少し脇に寄せてモチーフと画面を首を横にちょっと回すだけで見比べられるようにしてください。
イーゼルは利き腕側に立てるのが原則です。なるべくの話ですが、逆にするとちょっとモチーフが見づらくなります。
また石膏像デッサンや静物デッサンでは、モチーフまでの距離はモチーフの縦か横の長い方の長さの3倍くらいが良いとされています。近すぎると周辺部にゆがみがでますし、全体のバランスがつかみにくくなり、遠すぎると細部が見えにくくなります。

0