8月が終わろうとしていますね。
この時期になるとあまり思い出したくない過去の出来事がフッと蘇ります。
今日は、そんな思い出すお話を。
夏の終わりのちょっとしたホラー話です。(ぜんぜんちょっとして無いケド・・)
これは私が20歳の時の話です。
学校の仲間内と「夏の思い出作ろうぜ!!」なって軽いノリでドライブに行くことになりました。
しかも、夜のドライブ。
これは自分が昼のバイトを終えてからという理由と、朝焼けの海がいいんじゃない?なんてコト考えてのコトでした。
このドライブは、友人A君とB君。そしてC子ちゃん私というメンバー構成。
本当はC子ちゃんの友達のD子ちゃんも来る予定になっていたが、急遽、熱を出したらしく、お昼で帰ってしまった。
夜の22:00に渋谷で待ち合わせをしていざドライブ。
その当時の流行歌が流れる車内で、ワイワイ会話を楽しみながら移動していました。
トンネルに差し掛かったとき「何か不気味・・」とC子ちゃん。
「やめろよ〜」なんてドライバーをつとめるA君が言いながらそのトンネルを後にする。
そんな言葉から出る話といえば・・・例の話(霊とかけてみました・・さぶっ)
B君が怖い話をし始め、皆耳を傾ける。
が、C子ちゃんだけは窓の外をみて話を聞き流してるように見えた。
「どうしたの?」と自分が聞くと
「アタシ霊感強いから・・」と。
B君の話は何てことない話でした。オチつきのギャグ話。
(どんな話か忘れましたが・・・)
コンビニに寄ろうということになり、車を停車。
ここでA君とB君がドライバーチェンジ。
車が走り出してしばらくして、A君は「少し寝るわ・・」と助手席でぐぅぐぅ寝始める。
「目的地まで早く着きそうだわ」とB君。
そこでB君のいたずら心が騒いだようで・・・
「ちょっと寄り道」と言いながら、目的地まで行かず寄り道をしたのだ。
「どこいくの?」と聞いても内緒状態。
やがてC子ちゃんもすぅすぅと寝息を立て始める。
自分とB君で、話をしながらしばらく進む。
いきなりC子ちゃんがガバッと起きて「どこ行く気!!」と凄い表情で飛び起きた。
これには私もB君もびっくり。
「絶対ダメ!」を繰り返すC子ちゃん。
しかし、そのときには、その目的地の数十メートルまでの距離だった。
車はC子ちゃんの言葉空しく、到着。
目を凝らしてみると、そこは
廃墟マンション。
C子ちゃんはガクガク震えている。言葉は一切無し。
気遣いながら「大丈夫?」と聞くも、震えたまま。
A君は何も知らないかのように熟睡。
B君は「臆病だなぁ・・・」と言いながら外に出てタバコを吸いはじめた。
自分も霊感がある。
ここはヤバいって空気が物凄くある。
B君を連れ戻してさっさとこの場を離れようとする。
真っ暗な中に、ガラスの無い窓がズラリとならぶ建物の表面。
見ちゃいけないと思いながらもつい目が行く。
「B君!早くここから移動しようぜ!ここ何かヤバい!」
自分が言うと、B君は「ちょっとトイレ」と言いながら草むらに。
再び建物に目を向けたとき、C子の『絶対ダメ』が理解できた。
窓のところに顔がずら〜〜〜〜〜っと並んでいた。
無表情。とにかく無表情。
皆、自分を見ているように感じる。
建物までの距離は30メートルくらいあるのに、ヤケにはっきり見えた。
”ヤバ!!!”
その瞬間、自分は車にダッシュで戻る。
車のドアを開けたとき、C子ちゃんが顔を上げてこう言った。
「やめて!!」
そしてC子ちゃんは失神。
あわててドアを閉める。背後に何か感じながら。
1分後にB君がドアを開け「悪ぃ悪ぃ」と言いながらエンジンをかけた。
自分はB君にひどく怒った。C子ちゃんが失神している事も伝えた。
B君はゴメンゴメンと繰り返しながらその場を後にした。
C子ちゃんが意識を取り戻したのは「絶対ダメ!」と言った場所を通り過ぎてからの所だった。
その10分後にA君が起きた。
「起きたかA!よく寝てたな!」とB君が言う。
その時、A君がこう言った。
「随分大勢の声聞こえたけどどこに行ってた?」と。
皆、サーっと血の気引きました。
その後、海には行かず都内へ戻る事となった。
C子が見たものも教えてはくれなかった。
そんな夏の思い出を語りながら、本日はこのあたりで・・・・

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