2009/7/1  19:36

今週の一本  映画の話

 土砂降り。おっちゃんが出かけた時間にはチョチョ降りくらいやったのに、最寄り駅に到着したと思われる6時40分頃からバケツをひっくり返したような大雨。こんな日に限ってコンパのために電車で出勤。かわいそ。無事に着いたかメールしてみたら<靴を扇風機で乾かしてます>って。面倒がりのおっちゃんがそこまで…。よっぽど濡れたな。福岡の方で、早い時間に出勤通学だった方々、大変でした。

 で、映画館に。昼前だったけどまだまだ電車は乱れてて乗ったのは45分遅れだったらしい。不通の区間もあったらしく、交通網がちょん切れた一日となりました。水曜日午前中の映画館はおばちゃん満載のはずなのに、男の人がゾロゾロ。ああ、一日やけんどなたも1000円なのね。15人のうちオバハン二名。あとはガタイのよろしい兄さん達がほとんど。

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 「レスラー」 2008年 米国 ★★★★

 監督 ダーレン・アロノフスキー
 主演 ミッキー・ローク

 この映画でミッキー・ロークを初めてご覧になった若い方には想像もつかんだろうけど、80年代のミッキーときた日には<セクシー度ナンバーワン>と言われる伊達男の役者やったのよ。その後、プロボクサーに転向した時には驚いたが、数年前に現在のミッキーという写真を見かけたときにはもっと驚愕。(は?印刷ミスやしー、違う人の写真載せとるばい)と思ったくらい。

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 整形とボクシングのダメージのせいで風貌一変

 80年代は人気プロレスラーだったランディは、今や家族もお金も名声も失い、スーパーでのパートを生活の糧として、トレーラーハウスで一人で暮らす。そんな彼の居場所は場末のリングでのプロレスとその仲間の存在だけだった。

 補聴器が必要で、老眼鏡をかけなくては薬のラベルも読めず、痛む肘をテーピングし、たるんだ尻に薬を打つ。それでもなお、その肉体の衰えに挑むように、日焼けサロンで体をやいて、トレードマークのライオンヘアをブロンドに染め、マット上では自分で額を切って血まみれになる必殺技ラムジャムを繰り出す。

 レスラー・ランデイと俳優・ミッキーがあまりに深く強く交差して、しまいにはどっちがどっちか分からなくなるくらいに悲しく痛ましい。すべてを失ってなおリングのコーナーからダイブしようとするランディの必死な思いと形相が胸に重たく飛び込む。ランディが飛び込みたかったのはどこだったのか。家族の元だったのか、恋人の側だったのか。かつての栄光のプロレス人生へか。

 「耳も目も悪くなった、物覚えも悪くなった、でも俺は俺だ」という叫びが見るものの心を揺さぶる。ミッキーに重なり、私たち中高年に重なるから。皆様に見ていただきたい。中高年の方にはことさら。

 当初、ニコラス・ケイジで話が進んでいたらしいが、監督は絶対にミッキーでやりたい、と押し通したらしい。監督、ありがとう。



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