
今回のコロンボは「愛情の計算」
(原題 Mind Over Mayhem )を購入。
74年2月放映で、日本では74年の8月に放映。
コロンボ23作目の作品で、シリーズ化されて21作目となります。
今回犯人役は、人口頭脳学研究所所長いう設定で、犯人役はホセ・ファーラーが演じてます。ホセ・ファーラーは「シラノ・ド・ベルジュラック(1950年)」でアカデミー主演男優賞を受賞しております。
共演はリュー・エアーズ、ロバート・ウォーカー、ジェシカ・ウォルターなど。
監督はアルフ・クジェリン。彼は後に傑作のひとつになる「逆転の構図」も手がけております。
脚本はこのシリーズのクオリティ維持に大きく貢献することになったスティーブン・ボチコ。
かなり手の込んだ計算不可能は殺人計画・・・職業柄ややこしい背景も見られますが、
この作品では犯人がアリバイ作りのために使った共犯者がロボット。

このロボットというのが「禁断の惑星(1956年)」で登場しおなじみになった「ロビー」。
シナリオに書かれたロボットの設定からスタッフがキャスティングしたのがロビーだったというワケですが・・
ちなみに、写真に写っている女優は「禁断の惑星」でヒロインを演じたアン・フランシス。
コロンボシリーズでは「死の方程式」「溶ける糸」にも出演してます。
この共犯ロボットを作ったのがこの作品ではスティーヴという天才少年という設定ですが、そのフルネームがなんと「スティーブン・スペルバーグ」。
これはシリーズ3作目の「構想の死角」の監督、スピルバーグの名をもじったものです。アメリカでこの作品が放映されたは上記にあるとーり74年の2月ですが、スピルバーグはその2ヶ月後「続・激突!カージャック」の公開を控えた一般にはまだ無名の新人サン。
ユニバーサル内で天才少年と呼ばれていたスピルバーグの名が、ロボット発明少年の名につけられたのはの内輪受けお遊びに近かったワケとか・・。
この作品の脚本ボチコは「構想の死角」も担当しており、劇場映画に進出するスピルバーグへの友情をこめたエールでもあったのだろうということです・・。
そんなシャレやキャスティングにもかかわらず、作品はイマイチ展開がパっとせず個人的にはいささか残念な気がしますが・・・。