※ネタバレ注意
今日は「ブラック・スキャンダル」を観て来ました。
この作品は1970〜90年代のボストンの裏社会を支配していた男、ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーとFBIとの汚職事件を描いた犯罪ノンフィクション作品。
実はギャング映画は個人的にも大好きで、楽しみにしていた作品でもありました。
この事件はアメリカFBI最大の汚点として歴史に残る大事件。
ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーといえばマーティン・スコセッシ監督の「ディパーテッド」でジャック・ニコルソンが演じたアイリッシュ・マフィアのボス“フランク・コステロ”のモデルにもなった人物。
そして幼馴染みFBI捜査官ジョン・コノリーによって利害関係が一致した両者は密約を交わすことでストーリーが始まります。
ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーの弟はマサチューセッツ州の上院議員にまで登り詰めた敏腕政治家。
面白いのはボストンを牛耳るアイルランド系マフィアの描き方。
マフィアは密告者への報復が掟としてありますが、このアイルランド系マフィアは特にその掟が厳格に守られていて、本作の舞台のボストンは地域コミュニティも強く、その部分がかなり細かく描かれていたのが興味深かった…。
バルジャーの街、南部ボストン(サウジー)に次いでボストンの中でも犯罪の伝統で知られる街がチャールズ・タウン。
ベン・アフレック監督の「ザ・タウン」でも描かれるようにサウジーとチャールズ・タウンは犯罪の街として有名なのです。
で、幼馴染み3人で思い出すのはクリント・イーストウッド監督の「ミスティック・リバー」。
この事件の影響力が様々な名作にも繋がっているように題材としてはかなり面白い!
はずでしたが…
「ディパーテッド」のジャック・ニコルソンや「ミスティック・リバー」のショーン・ペンほど怖く見えないのは何故か?
やってる犯罪が実にセコい…
密告者を殺すのもロープで首絞めたりで何かチマチマしていてバルジャーの凶悪っぷりが表現されてなかったように思います。(レシピを聞くシーンはちょっと怖く見えましたが…)
ジョニー・デップもハゲヅラを被り熱演していましたが、やはり演技が上手くない…
天才ベネディクト・カンバーバッジや同じく天才のケビン・ベーコンの無駄な使い方にも疑問…。
実に勿体ない使い方だと感じました。
バルジャーが逮捕された経緯がかなり面白いので、そこまで映像化したら良かったのに…。(バルジャーの愛人を使い逮捕に結びついた)
ジョニー・デップ、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッジの名前でもった作品。
改めて「ミスティック・リバー」の凄さを感じたのでした。(原作も素晴らしかった)
バルジャーの妻役がダコタ・ジョンソンだったのが嬉しかったなぁ〜やはり可愛い!(*^^*)