※ネタバレ注意
今日は「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」を観て来ました。
映画史上最高傑作「猿の惑星」をリブートし、前日譚を描いたシリーズの最新作がいよいよ公開!
監督は前作「猿の惑星:新世紀(ライジング)」に続いてマット・リーヴス。
前作から3年…
待ちに待った続編です!
しかも本作は前日譚のファイナルということもあり、どのように1968年「猿の惑星」に繋がっていくのかホントに楽しみでした。
ってな訳で今回のレビューもちょっと長いです…m(__)m
注目は人間vsエイプの最終局面。
いざ鑑賞してみると数々の疑問点が…(*_*)
まずは邦題の“聖戦記”。
今回、シーザーは妻のコーネリアと息子のブルーアイズを独自の部隊を指揮する大佐に殺されてしまいます。
大切な家族を殺されて我を失い復讐をするために人間と戦うのです。
「猿の惑星:創世記」「猿の惑星:新世紀」では猿と人間の共存を願っていましたが、本作でのシーザーはただ復讐のためだけに立ち上がります。
ウディ・ハレルソン演じる大佐はウィルスの蔓延を防ぐために感染者を処刑していく人間の指導者。
劇中、地下道で一瞬映る“APES APOCALYPSE”の文字にもあるように本作は「地獄の黙示録」を意識したらしく、この大佐はカーツ大佐のようなカルト集団の指導者みたいな位置付け。
この“聖戦”ってシーザーたちの“聖戦”ではなく、大佐(個人)にとっての“聖戦”だった訳です。
このタイトルのせいで全く意味が違う内容になってます。
まぁこれは何回も言うように邦題が悪い!
そして次の疑問点は前作から約5年後という設定ですが、この時点でシーザーには新たにコーネリアスという息子が生まれています。
そして口のきけない少女ノバが登場。
コーネリアスとノバは1968年「猿の惑星」に登場したキャラ。
「猿の惑星:創世記」でTVに映るテイラーたちが乗ったイカルス号が打ち上げられるシーンがありますが、再びテイラーたちが地球に不時着するのが3950年なので、この時点でコーネリアスとノバが登場するってのは計算が合いません…(*_*)
ノバが1968年版の彼女と同一人物ならあれだけ猿たちと信頼関係を築きながら、後に奴隷として囚われてるなんて…悲しすぎる…(T_T)
そんな中、ノバの名前の由来や(シボレー・ノバから取られた名前だった!!)、人間が退化して言葉が喋れなくなる理由が明らかになっています。
ラストで猿たちがようやく到達した安住の地のシーンを観てやっと1968年版に繋がった感はありますが(あの湖を観てちょっとジーンときましたが…)、どこか無理矢理感はいなめない…。
ラストも人間が核により滅びるのかと思いきや、まさかあのような展開になるなんて…。(核のせいで滅びたはずだが…)
いいシーンもたくさんあっただけに残念…
「創世記」「新世紀」とも最高だったんですがね…。
シーザーには復讐に執着するよりもモーゼみたいな存在でいてほしかった。
で、驚いたのがパフォーマンス・キャプチャーの技術が前作よりも更に凄くなっていて、猿たちの表情や毛並み等が恐ろしいくらいにリアル…。
アンディ・サーキスの演技も素晴らしすぎます。
インタビューでもサーキスは「パフォーマンス・キャプチャーは単なるパントマイムではない」と語っていて、このシリーズ最大の功労者だと思います。
サーキスの演技を観ると涙が出てくるほど。
今、一番会いたい人かもしれません。