※ネタバレ注意
今日は「彼女が目覚めるその日まで」を鑑賞。
これは坑NMDA受容体脳炎を発症した新聞記者の実体験を映画化した作品。
監督はジェラルド・バレット。
主演はクロエ・グレース・モレッツ。
大好きなクロエちゃんの最新作ですが、昨年12月に全国公開。
松山では約1ヶ月遅れでの上映となりました。
最近までは精神病などと疑われた難病“坑NMDA受容体脳炎”。
ニューヨーク・ポスト紙で記者として働いていたスザンヌはこの難病の世界で217番目の患者となりました。
そのスザンヌ本人が書いた手記「脳に棲む魔物」をシャーリーズ・セロンが読み、感銘を受けて本作の製作にも参加。
ちなみにクロエとシャーリーズ・セロンといえば「ダーク・プレイス」。
今回はシャーリーズ・セロンがクロエちゃんに出演をオファーしたということでした。
ってな訳で本作は彼女の闘病生活を描いたものかと思ってましたが、“坑NMDA受容体脳炎”と診断されるまでを描いたものでした。
本作を観終わって少し調べてみましたが、2007年にこの病気の名前が付くまでは“悪魔憑き”とされていたらしい…。
なので「エクソシスト」で描かれていた原作のモデルになった少女もこの病気だったのでは…とのことでした。
ただ毎回言ってますが、この邦題に騙されましたね。
2009年の作品「私の中のあなた」のように主人公の家族が主人公と一緒に病気と闘っていくものとばかり思ってましたが、あまりそこに(家族)焦点をあててません。
むしろ突然おかしな言動や記憶障害を起こすスザンヌの姿をメインに描いていました。(クロエちゃんの体当たり演技にも注目)
なので、家族たちへの感情移入があまり出来なかった…。
「私の中のあなた」では家族たちが壮絶すぎて号泣したので、本作では何だかあっさりとした印象…。(ってか、医者に委ねすぎた?)
この作品で誰が一番凄いのかというと、“坑NMDA受容体脳炎”と診断したナージャル医師。
彼女を診断して双極性障害でも統合失調症でもないことを確信したナージャル先生が「あなたを見つけた」
と言うセリフ。
このセリフにこの先生の人柄が表れているようで何か感動しました…。
スザンヌが幸運だったのはこの先生との出会いな訳で、過去にこのような症状で何人の人が誤診により片付けられたのか…
そして自分たちも含めほとんどの人は医師の診断に委ねないといけないのだということ。
これってある意味怖いことなんだと感じました。
内容に感動したというよりは、改めて色々と考えさせられた作品でした。(正直感動はしなかったなぁ…)